思いもかけない食べものが苦手だと言われて戸惑うことがある。
その一つが「梅」だ。ある友人は梅味のものがすべてだめだそうだ。梅のガム、アメ、お茶漬けにおにぎり、和菓子。
それから甘いものがとにかく嫌いという女性もいる。女どうしが集まる時甘いお菓子は欠かせない。しかし、彼女は食べようとしない。甘いものが好きな人にとっては、それが不思議でしょうがない。「そんなにやせているのになぜ我慢しているの、おいしいわよ、遠慮しないで食べなさい」とかなり強引に進められると言う。我慢でも遠慮でもなく、嫌いだから食べないのだが理解してもらえない。結局、その場の雰囲気を壊さないために我慢して食べるのだそうだ。彼女にとっては、嫌いなものを口にしなくていいことのほうが幸せなのだ。
自分の物差しで推し量ってはいけないことがあるのだと思う。